ウィンタークラスは好評のうちに終了しました!
今回は、そのウィンタークラスの中でも特に人気のあった日産自動車「人々の生活を豊かに」についてより詳しく見ていきたいと思います!
1.強みとしてのダイバーシティ
前回の記事でも触れたように、自動車業界の市場は年々拡大し、自動車業界が直面する問題も複雑化しています。そうした変化と複雑化に対処するため、日産では「ダイバーシティ」を重視しています。近年、多くの会社が「ダイバーシティ」を掲げていますが、それは時に「女性社員数○○%」といった、とにかく数字を達成することを最優先にしているケースもあります。しかし、日産自動車ではダイバーシティを「経営戦略」の一つと考え、世界中のお客様の多様な価値観、ニーズに対応するために、組織を構成するジェンダー、カルチャーの多様化を進めており、それを促進サポートするために様々な施策を備えています。
  • ・女性が活躍
    ジェンダーダイバーシティにおいて、特筆すべき点は、日産自動車の女性管理職の割合は2016年4月で9.1%に達していることです。2017年4月には10%に到達する見込みです。これは、メーカー他社と比較して倍以上、自動車業界他社と比較すると3倍以上にもなります。女性管理職比率を目標にしている背景の一つとしては、お客様が車を購入する際、女性が直接間接的に意思決定に関与する割合は実に6割にも達しますが、男性社員だけで開発やデザインを行っていては女性のニーズがつかめないことからも、意思決定できる層に女性が多くいなければいけないという問題意識からです。よって、女性管理職を登用、その後も活躍してもらうことが目的ですので、私たちの取り組みは昇格前だけでなく、長期にわたり管理、サポートしていきます。例えば、能力があり意欲の高い社員には早期から育成計画を立て、女性役員、ロールモデルと面談等を行い、仕事の話はもちろん、プライベートも相談できる関係を築いてもらったりしており、個にフォーカスした育成を行っています。

    ・異文化同士が協力して働く体制を作る
    カルチャーのダイバーシティという観点では、海外拠点から日本に派遣されたり、日本で外国人を採用したりと、多くの異なる文化を持つ社員が在籍しています。多様な社員が協働するために異文化研修が用意されています。イーラーニングとオフサイトの研修を年に複数回行っており、やり取りが多い国(例えば、フランス、中国、インド、ドイツ)についての一般的な知識や働き方、マネジメントスタイルなどを座学やワークを通して学びます。

2.ダイバーシティを支えている
 「NISSAN WAY」
  • ダイバーシティを重視しながらも、それぞれの社員が同じ目標に向かって進んでいくために、日産自動車では「NISSAN WAY」という価値観がグローバルで共有されています。

    これはマインドセットとアクションで構成されます。それぞれ日産自動車で働くうえで非常に重要な考え方ですが、その中でも特に重要なのが、クロスファンクショナル・クロスカルチュラル。これはまさに日産自動車の仕事そのものなのです。社内では様々な国内外の複数の部門、社外ではサプライヤーや販売会社等の異なるカルチャーをもつ人たちと働くからこそ、多様性は尊重しつつ相互理解も図るために「NISSAN WAY」という価値観を共有することが必要になるのです。日産自動車では新卒研修のみならず、昇進やその後の各場面で繰り返し「NISSAN WAY」について研修を行っています。

  • 3.求む和魂多才型人財

    日産自動車では、リーダーシップを有する和魂多才型人財を求めています。和魂とは、日本人のいいところ(主体的に動く・チームワークを大切にする・最後まであきらめないなど)、多才とは、グローバルな視点をもちながらダイバーシティな環境でやっていけるということを指します。日産ではそんなリーダーシップがある和魂多才型人財を育成するために、採用と育成を分けず、長期的な視点で育成計画を作成しています。大学生・大学院生向けのインターンシップ(『技術の日産・グローバルリーダー養成塾』)もその観点から作られています。今回のウィンタークラスに参加して日産自動車に興味を持った方、参加できなかったが日産自動車についてもっと知りたいという方は、ぜひ今後同社のインターンシップに参加してみてください。

今回の取材先:日産自動車株式会社 人事本部 日本タレントマネジメントグループ兼人材開発グループマネージャー 品川 裕祐 様