キャンパスレポート

外務省 霞ヶ関&オンラインキャンパス日本の歴史を紡ぐ,未来を創る

2025年9月5日(金)
キャリア大学 公式学生アンバサダー 市川 涼(東北大)

9月5日、外務省のサマークラスが霞ヶ関庁舎・オンラインのハイブリッド形式で開催されました。
農林水産省との合同で行う「霞ヶ関セッション」から始まり、外務省および外交官の仕事についての講義や、政策立案体験など、様々なコンテンツが盛りだくさんの特別授業となりました!
[0限目]
霞ヶ関セッション❷ 「外務省 × 農林水産省」
[1限目]
入門編“外務省って,思っていたより○○だ”
[2限目]
“外交の最前線で働くやりがいとは”
[3限目]
在外公館などで活躍する職員とのコミュニケーション
イメージ

学びレポート

外務省のクラスでは、職員の方から外交官の仕事や理念についてお話を伺いました。
担当の方はフランスでコロナ禍に三つの大学に在学した方で、ニューカレドニアの領事事務所開設にも携わり、中でも、現地で物件の下見からすべてフランス語で対応されたという経験談を聞いた際には、その実務のリアルさをまざまざと感じました。
 外交とは「大局的・長期的な視野から世界をとらえ、日本の国益を守ると同時に、国益と世界の公益を結びつける仕事」であると定義され、その幅広さと奥深さを改めて感じました。特に安全保障については、有事に備えるのではなく、有事そのものを発生させないように日本を守ることが外務省の役割であるとされ、従来抱いていた何となくのイメージを覆されるような視点が新鮮でした。
加えて、経済外交では経済力がそのまま国力であることが強調され、高度経済成長期の日本を例に挙げつつ、経済活動を通じた国際的な地位向上に日々尽力されていることを話されていました。さらに広報文化外交については、日本に親しみを持ってもらうことが外交政策の円滑な遂行や日本人の海外での活動に直結するとの指摘があり、文化や交流の重要性を再認識しました。
 外交官に必要な素質として「好奇心があること」が挙げられ、多様な分野を学際的に扱い、それを楽しむ姿勢が求められるとされた点も印象に残りました。

 グループワークでは、グループごとにある国の大使になったことを想定しながら、日本との二国間関係強化に向けた目的・戦略や方針を策定し発表するという活動を行いました。任国との歴史的背景を理解すること、相互にメリットがある解決策を提示することが不可欠であり、ODAへの依存にとどまらず相手国の尊厳を大切にした関係づくりが重要だと学びました。普段あまり接しない斬新なワーク内容でしたが、メンバーとうまく協力して解決策を導けたことが面白く、同時に外務省職員としての新たな視点も少し学ぶことができたと思います。
 全体を通して、日本の国益を守るだけでなく世界の公益と結びつけていく視点こそが外交の本質であり、そのためには幅広い知識と柔軟な発想、そして好奇心が不可欠であると感じました。



トップへ